2020/05/07

外務省
大臣官房人事課 課長補佐

国際関係学科/1994年

2020/01/22 時点

プロフィール

国際関係学科1994年3月卒業後、外務省入省。マレーシアで2年間マレー語を研修。その後、在外では、在マレーシア大使館、在バングラデシュ大使館、在インドネシア大使館に勤務し、内政に関する調査・分析、留学生交流や日本文化紹介、日本に関する広報活動、在留邦人の安全確保等の領事業務に従事。また、在ジュネーブ国際機関日本政府代表部では、人権理事会を担当し日本の人権外交を推進。本省においては、アジア、大洋州地域との外交関係業務に従事するとともに、内閣官房に出向し、アフリカのための医学研究・医療活動の分野で顕著な功績を挙げた方を顕彰する野口英世アフリカ賞の創設に関わる。2015年に本省に戻り、現在、人事課で勤務。


メッセージ

「大学で専攻した国際関係学を生かし、多様な価値観の中に自分の身を置ける仕事がしたい」と外交官を志望。男女の別のない点も決め手となり、外務省専門職員の試験を受験しました。外務省人生の半分を超える15年を在外で過ごし、入省26年目を迎えた現在、本省で外務省員の採用業務に従事しています。これまでマレー語の専門家として、マレーシアのみならずマレーシア以外の国々を広く担当することで、日本とマレーシアとの関係を多角的に見てきました。ジュネーブ勤務は、国連という大きな場でマレーシアと日本を捉える良い機会となりました。国際関係の縮図である国連での各国の活動は、互いの主義主張や利害が衝突することも少なくなく、その現場で世界の動きを肌で感じることができましたし、各国の外交官との交渉や交流の中で、人間関係も広がり、多様な考え方や価値観を持つ人と知り合えることができました。

外交が最終的に目指すものは、国際社会の中にあって日本の安全・繁栄を確保して、日本国民の生命と財産を守っていくことです。こうした外交の目的のために外務省員は、常に国益を考え、意識し、歴史的視点と世界的視野に立って外交を進めていかねばなりません。その中で、一人ひとりが最も重要視していることが、人と人との絆。だからこそ、私も地道な信頼関係作りを大切にしています。そして、これまでの業務で出会った人との人間関係を大切にしていくことの基礎となっているのが、まさに津田塾大学での、一人ひとりに寄り添った、熱心な教えであったと思います。時に厳しく、時に温かく、私の個性を大切にしてくださったからこそ、多様な価値観を持つ人と真剣に向き合う今の自分があると思います。

自分が通う大学がどんな環境で、そこで何を学ぶかということこそが、そのあとの人生を決めるといっても過言ではないと思います。大学は、社会に出る前に、自分が将来やりたいことを悩みながら頭と心、体を動かして探していく大切な場です。そして津田塾大学は、女子だけの環境で、女性としての性を意識することなく、周りの目を気にせず、自分の考えを主張し、やりたいことに挑戦できる環境が整っています。設立以来、海外に目を向けてきた津田塾大学には、多様な価値観を自然と受け入れる素地があり、学生のやる気につねに開かれた大学ですので、大きな野心を抱いて門を叩いて、自分が信じることを大事にして大学生活を送ってください。

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