- 拓
- 挑
2024/04/24
坂下 陽子
東京カレンダー株式会社
代表取締役社長
国際関係学科/1997年
2024/04/24 時点
プロフィール
1997年3月国際関係学科卒業。同年4月東京大学大学院法学政治学研究科入学。2000年3月同大学院修士課程を卒業後、フューチャーシステムコンサルティング株式会社(現:フューチャー株式会社)に入社。ITコンサルタントとして流通業を中心とした数々のプロジェクトに従事。2004年結婚。2006年第1子出産。職場復帰後プロジェクトリーダー(PL)として金融系プロジェクトを牽引。プロジェクト遂行中に第2子妊娠が発覚するも「PLとしての責任を最後まで全うしたい」と産後3ヵ月で復帰を果たし無事にプロジェクトを完遂。2012年5月社内公募で東京カレンダー株式会社(https://corp.tokyo-calendar.jp/)へ出向。2016年6月同社取締役就任。2023年2月より現職。
メッセージ
1.常識や既存の価値観にとらわれず、自由な発想で物事を考える
2.困難に直面した時は、壁を乗り越えた後の爽快感を想像し、諦めずにやり切る
3.どんな時も楽しむ!
これは、私が人生において大切にしている3箇条です。
就職活動時は「自由な働き方ができるか」「成長できる環境か」を重視し、当時新興のコンサルティング会社で、性別や年齢による区別が一切なかったフューチャーシステムコンサルティング株式会社(現:フューチャー株式会社)に入社しました。
フューチャーは期待通り自由な会社で、新卒入社の社員で初めて妊娠をした私に「女性が活躍できる制度(子育て両立支援制度)を提言してくれ」と言ってくれました。当時は子育てへの経済的な支援を謳う企業も多くありましたが、過度な援助は独身者や子供がいない夫婦への逆差別になると思い、「様々な働き方を受容可能な柔軟な人事制度の確立」を提言しました。一口にワーキングマザーと言っても、キャリアを重視してフルタイムで働きたい人もいれば、時短社員として時間にゆとりを持った子育てをしたいという人もいます。会社にはそのどちらにも対応可能なオーダーメイドの対応を求めました。お陰様で私も第1子出産時に、この制度の最初の利用者として理想の復帰を果たすことができました。
復帰後のプロジェクトではPLに抜擢されたのですが、ほどなく第2子を妊娠しました。ここでも私の自由な発想が顔を出します。上司は私を気遣い、別のPLを立てて休むことを薦めてくれたのですが「クライアントの期待に応え、PLとしての責任を全うしたい」と、産後3ヵ月の復帰を前提にPL継続を希望しました。今思うと思い切った決断でしたが、当時ワーキングマザーでPLを担った前例がない中「後進のために道を切り拓きたい」という強い想いがあったので、宣言通り産後3ヵ月で復帰しPLとしてプロジェクトを完遂しました。結果的にこの出来事が私の“看板”となり、後のキャリアにも良い影響をもたらしたように思います。
2012年に強いブランド力を持つ『東京カレンダー』がグループ傘下に入ると、「ITによる飛躍的発展」を目指して出向を志願しました。出版不況の中、雑誌ビジネスを大きく成長させることは容易ではありませんでしたが、2015年にWEBで『東京女子図鑑』『港区おじさん』などのヒットコンテンツが生まれたことをきっかけに成長軌道に乗せることができました。現在は月刊誌、WEBなどのメディア事業に加え、『東カレデート』『グルカレ』などのサービスを展開し、順調にビジネスを拡大しています。
これまでに携わったどの仕事も知的好奇心や成長意欲を刺激する素晴らしいもので、社会人としてのこれまでの歩み方は間違っていなかったと思っています。また取締役や代表取締役など責任のある役職を任せてもらうことができたことにも感謝しています。今後も代表取締役として社員と株主の期待に応え、会社の飛躍的な成長を目指して邁進してまいります。
最後に。新たな常識を創るのはいつも異端児です。皆さんも、世の常識にとらわれすぎることなく、自分を信じて挑戦し続けてください。その先にきっと明るい未来が開けるはずです。応援しています。