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2021/06/08
阿部 百合
早稲田大学高等学院
情報科非常勤講師
情報科学科/2016年
2021/06/08 時点
プロフィール
2016年3月情報科学科卒。同年4月より二松学舎大学附属柏中学校・高等学校にて情報科常勤、のちに数学科専任教諭として計5年間勤務。着任1年目より数学と情報の授業を担当し、毎年クラス担任を持つ。その間、中学女子ソフトテニス部主顧問、教務部として校内の成績処理システムを刷新、運用。結婚を機に2021年4月より情報科に専心している。
2016年より研究会に参加。2017年研究会での情報科の授業実践発表から、各種メディアに執筆、出演、講演を行うようになる。2020年6月公開の「情報Ⅱ文部科学省教員研修用教材」執筆メンバー(WG3データサイエンス)。現在も教科書執筆協力や情報科の新教材開発に携わる。
メッセージ
思えば、目の前の与えられたチャンスに必死に取り組んできました。
ある日、突然校長室に呼ばれ、「津田塾大学出身だから英語は大丈夫だよね」と海外研修の引率に抜擢されたときは驚きました。“津田塾だから英語が得意”というイメージが本当にあるのだな、と感じた瞬間でした。理系だから……と言い訳せずオーストラリアに向かい、ご一緒した旅行会社の方に「今まで何人もの学校の先生とご一緒したけれど、これほどの人は初めてだ」と言われました。それは語学力のことではなく、大学時代に培われた、自分から意見や考えを発信し、行動するバイタリティのことでした。
情報科は最先端のことを学び続けなければ、教えられない科目だと思っています。原理原則は数学や物理のように(基本的に)不変ですが、それだけでなく“今”の技術を知っている必要があります。泣きそうになりながら1か月に30冊以上の本を買って読み漁り、ひとりうなりながら勉強したこともあります。一番大変なときに限って、次々とチャンスがやってきます。どれも本当にありがたく、必死になって取り組んでいると、また次の世界が拓ける。その連続が今につながっています。
2年前の夏、Helsinki大学のAI講座をオンラインで受講、修了しました。それは仕事のための資料集めの中で偶然見つけたものでした。初期受講生だったこともあり、卒業セレモニーがHelsinki大学でありました。フィンランドの友人が「来るなら泊めてあげる」と言ってくれたのですが、(部活だか授業だか)言い訳をつけて行きませんでした。昨年秋、次のレベルとなるBuilding AI講座を修了しましたが、そのときにはすでに渡航できる状況ではありませんでした。
今となって、悔やまれます。行けるときに行っておけばよかったと本当に思います。これからも、チャンスが来たら臆することなく乗るように過ごしていきたいと思います。
津田塾大学は少人数でアットホーム。中でも情報科学科は人数が少ないうえに、一人ではできないような課題もあり、協力しながら課題に取り組む姿勢が自然と培われたように思います。それでいて近すぎず、適度な距離感をもって、それぞれが自分のやりたいことに一生懸命取り組んでいる。「努力することは恥ずかしいことではない」場所でした。卒業後も夢中で取り組めたのは、この大学での経験があったからだと感じます。
思いきり取り組める津田塾大学ならではの環境を、どうぞ満喫してください。