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2020/05/07
砂川 昌子
東京女子大学
保健室主任(保健師/養護教諭)
数学科/1995年
2019/10/07 時点
プロフィール
数学科1995年3月卒業。卒業後、一般企業に事務職員として約3年間勤務した後、1999年4月聖路加看護大学看護学部に学士編入学。卒業後は慶應義塾大学保健管理センターを経て、2003年より東京女子大学の保健室で保健師として、学生と教職員の健康管理に携わっている。
メッセージ
現在、大学の保健室で保健師として仕事をしています。津田塾の学生だった時には考えてもいなかった職業です。家が自営業で身近に会社勤めの人がいなかったので、会社員になるイメージが湧かずに、数学科で周りもSEとして就職する人が多い中、なんとなく決まった会社に事務職として就職したのでした。今考えると古い体質の会社で、男子は総合職・女子は事務職と決まっていて、女子は仕事が残っていても定時で帰宅していました(残りは課長の仕事でした)。会社は銀座にあったので、仕事帰りに同僚と食事に行ったり、習い事に行ったり......と、ある意味お気楽なOLをやっていました。
しかし、3年ぐらい経ったころ、さすがに「私の人生このままでいいのかな?」と考えるようになりました。ちょうどその頃、薬学部の学生だった弟が、介護や看護の方が向いているのではないかと転学部を考えていたので、一緒に資料を見ているうちに学士編入できる看護大があると分かり、なぜか私の方が看護の道に進むことになりました。人生どうなるか分からないものです。
学生時代を振り返り思い出すことは、大学ホールのカフェで友達とお茶したこと、AVライブラリーで映画ばかり見ていたこと、授業の無いときにテニスをしていたこと......等々。
授業について言えば、保健体育科目が印象に残っています。入学するまでは、とにかく運動が苦手でしたので、ちゃんと真面目にやっていれば評価されるのだということが分かり、体育は体を動かすだけではないのだということが分かりました。特に、江尻美穂子先生から学んだ「世界の健康問題」。夏に泊まりがけで行った那須高原のアジア学院での農作業や家畜の世話、海外からの実習生(?)との交流が記憶に残っています。それから、井上則子先生から学んだ「姿勢と動き」。改めて自分の姿勢の悪さを実感し、正しい姿勢を保つことの大切さを学びました。
学生時代に学ぶことは、すぐには目に見える形で実を結ぶことは少ないので、一見、無駄に感じることが多いかもしれません。ですが、今考えてみると、津田で学んだこれらの健康教育が、私が看護の道に進んだことにも影響を与えているのではないでしょうか。私は現在、学生の健康支援に携わっていますが、ここで話していることがいつかどこかで何かの役に立つ時があればいいと思い、日々過ごしています。