2024/04/01

ピアリング・ブルー
代表

国際関係学科/1994年

2024/04/01 時点

プロフィール

1994年国際関係学科卒業後、uhb北海道文化放送に入社。報道部でニュース番組の記者を務め2000年に結婚退職。上京し教育情報サービス会社に転職。長男出産後、夫の転勤で2005年よりブラジルに住み次男を出産。2012年に帰国後はフリーで翻訳・ポルトガル語講師などを務め、2017年より元の会社に再就職。2018年に会社の健康診断で直腸がん発覚。現在も在宅勤務と再発治療を継続しながら、大腸がん・消化器がん女性のためのSNSコミュニティ「ピアリング・ブルー」代表として活動。一般社団法人ピアリング理事。YouTube「大腸がん カロリーナ」として発信中。https://omoinomama.work


メッセージ

北海道風連町(人口8000人:当時)の農村で生まれ育ちました。小学校の同級生は18人、中学は2クラス、高校は4クラスと少しずつ増え、もっと自分を試したい!大学でもっと広い世界を見てみたい!と、少数精鋭の津田塾を目指しました(何千人も抱える大規模校はさすがに少し怖くて)。入学後はどちらかといえば勉強は程々に、筝曲部で部長を務めつつ、一橋大とのテニスサークルも楽しみました。バイトを掛け持ちし、一人暮らしも満喫。憧れの東京で勉学だけでなく多くの社会勉強をした大学時代でした。

就職は北海道に戻り、報道記者を6年経験。そこで培ったインタビュー取材や執筆経験を活かし、今はYouTubeで発信しています。テーマは大腸がん。治療経験談や啓発動画、そしてがんでも元気に旅を楽しむ様子などを月に4、5本のペースで配信しています。開始から5年、チャンネル登録者は約6,000人です。

まさか自分が!と青天の霹靂で46歳で直腸がんに罹患し、3度の肺転移手術、局所再発を経てオストメイト(人工肛門を持つ人)となりました。健康が取り柄の私にとって、全く未知の世界に図らずも飛び込んだ感覚です。そして、こちらの世界も広くて課題も多く、当事者となった自分が出来ることも多々あることを知りました。

大腸がんは、日本人女性のがん死亡原因第一位と非常に多いのに、患者組織は存在せず。孤独に病と向き合う仲間を繋ごうと、2023年5月に日本初の大腸がん・消化器がん女性SNSコミュニティを立ち上げました。「排便障害が辛い」「転移再発してメンタルダウンしている」等、家族にも言えない本音を赤裸々に交わし合う「患者同士のピアサポート」をメインに、医療者、製薬企業などとのコラボ企画を進めています。

活動をする中で「さすが津田塾のご出身ね」とお褒め頂く機会があります。変化に対応し、逆境をプラスに変えて前進する姿勢は、確かに学生時代に身に付いたと思います。田舎から出てきた私に、質の高い学びと仲間を与え、成長させてくれた我が母校に感謝しています。

がんは二人に一人が罹患すると言われますが、がんだからと言って不幸なわけではありません。それを身をもって実感している私は、がんの仲間に勇気と希望を届ける存在でありたいし、患者の立場で社会にもっと貢献したい。命を与えられている限り、私に出来ることをやり続けていきます。後輩の皆さんも、変化を恐れずしなやかに逞しく!生きて下さいね。


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