2020/05/07

中央大学理工学部情報工学科
教授

数学科/1980年

2019/11/05 時点

プロフィール

1980年3月に数学科卒業後大学院に進学し、修士課程修了、1985年3月に博士後期課程を終了。その年の4月から3年間東京大学工学部計数工学科に教務職員・助手として勤務した後、九州工業大学情報科学センターの助手として2年間福岡へ。その後、東京に戻り、研究助手として2年間津田塾大学数学科に勤務。1992年、中央大学理工学部情報工学科の新設時に助教授として着任し、1999年から同学科教授。専門は数理工学、特にアルゴリズム理論。中央大学に移った後も、数年間、津田塾大学数学科で非常勤教員を兼務。東京大学での勤務時に結婚し、息子が1人いる。2017年から中央大学高等学校の校長を兼務。


メッセージ

若い皆さんは、今活躍している人たちは順風満帆な人生を送ってきていて、悩んだことや迷ったことがないのではと思うかもしれません。でも、そんな人はほとんどおらず、今輝いている人たちは、その人なりにいろいろ悩み、迷い、悪戦苦闘した結果として、現在があるのだと思います。

ここ数年、「女子中高生夏の学校~科学・技術・人との出会い~」という活動に参加しています。これは全国から集まった中学3年生から高校3年生の女子生徒に、2泊3日の合宿を通して、キャリアプランを考えてもらうというものです。キャリアプランを作ったら、そこから外れてはいけないように思っている生徒もいるようです。しかし、そんなことはなく、そのときに最善と思われる道を自ら選んで進んでいけばよいのではないでしょうか。このプロジェクトは様々な分野の専門家集団で運営していますが、スタッフはそれぞれ全く違う経歴を持っていて、現在の仕事も多種多様です。一人ひとりが悩みながらも自分で決めた道を歩んでいることが感じられ、応援したい気持ちが生まれますし、逆に元気をもらっています。共感できる人との繋がりは大事です。

私自身、大学院に在籍していたとき、数学の研究をやり続けたいという希望はありましたが、博士後期課程を終了したときに、研究職に就けたわけではありません。いくつかの幸運に恵まれたことも事実ですが、頑張っていると道は開けるのではないかという気もします。何もせず、待っていても、多分駄目なのでしょう。工学系分野の女性教授の数は少なく、様々な会議で私の他は全員男性ということも多くあります。男女共同参画が叫ばれている中、その関係で頼まれる仕事も多くあります。これからの研究者の方が快適に研究を行うことができて、働きやすい世の中になれることに少しでも貢献できればと思い、時間をやりくりして何とかこなしています。

現代は新しい概念や技術などが、以前とは比べものにならない速度で世の中を変えています。社会に出てからも、勉強し続けなければならない世の中にますますなっていくのだと思います。高校・大学で身につけるべきことは、自分で必要なことを見つけ、それを学ぶことのできる人になることでしょう。社会に出てからは自分の自由になる時間が減ってしまうので、大学生の時期は自分の時間を大切にし、学術的にも難しいことに挑戦するとともに、幅広い教養を身に付けておいてください。それが長い人生の糧となり、人間力のある魅力的な人を作るのではないでしょうか。

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