2024/08/01

自営業
テキスタイルデザイナー、イラストレーター

国際関係学科/2003年

2024/08/01 時点

プロフィール

フィンランド在住のテキスタイルデザイナー、イラストレーター。津田塾大学を卒業し、東京と沖縄で英語教員を勤めた後、フィンランドに移住。アアルト大学でテキスタイルデザインを学び、テクニカルデザイナーとしてマリメッコ社に勤務後、2014年より独立し、国内外の企業にデザインを提供する。著書に『北欧フィンランド配色ブック』(玄光社)、『フィンランドで気づいた小さな幸せ365日』(パイ インターナショナル)など。初の絵本、『しずかなところはどこにある?』作・レーッタ・ニエメラ(岩波書店)を発売。


メッセージ

Kaikki järjestyy!(カイッキ ヤリェステュー 全てはいずれ整っていく/うまくいく)。
17年間暮らすフィンランドで、なにかにつまずいたりした時に、周りがかけてくれた言葉です。

高校3年生の時、美術か語学を学ぶかで相当悩んだ結果、「アートはいつ始めても遅くはない」という恩師のアドバイスを胸にしまい、津田塾大学に進学しました。津田に興味を持ったきっかけは、中2の夏に滞在したフィンランドの政治を専門とされていた百瀬先生がいらしたことでした。幸運にも、先生が退職される前に、最後の授業を受けることができました。母校では、それぞれが自主的にやりたいことを追求できる、自由な校風に居心地の良さを感じました。

学生時代は、バングラデシュでのフィールドトリップ、日中交流ボランティア、アメリカへ交換留学、ヨーロッパ周遊旅行、フランス語の語学研修など、興味の赴くまま、あれこれ試しました。「自分の目で世界が見てみたい」という思いに駆られ、大学に通いながら、アルバイトでお金を貯めて、休みになると海外に飛び立ちました。

卒業後は、3年間沖縄で英語教員をしていましたが、アートを学びたいという気持ちが消えず、27歳の時にフィンランドに移住し、1年間フィンランド語を集中的に学び、美術大学に入学し直しました。当時はうまくいかないことも多く、カフェで皿洗いのアルバイトをしている時には、「人生ふり出し。この先、どうなるんだろう」と不安になることも。いま振り返ると、同僚の美大生から受験情報を得たり、フィンランド語会話が上達したり、その時の経験が美大合格につながったように思います。学生時代にはマリメッコ社でアルバイトをし、アートワークスタジオでインターンとして働いた後に、社員として採用されました。ちょうど10年前に独立し、デザインの仕事の傍ら、フィンランドデザイン関係の本の執筆、翻訳にも携わりました。津田でしっかり学んだ語学が役に立っているように思います。今後は、テキスタイルや絵本の創作を通じて、人の暮らしや心に寄り添う「もの」づくりを続け、ささやかながら、日本とフィンランドをつなぐような仕事をしていきたいです。

やりたいことが漠然としていても、目の前にある興味のあることを追い続けていたら、おのずと道は繋がっていきます。どんどん興味のあることにチャレンジして、世界でたった一つのあなたらしい道を歩んでください。

Kaikki järjestyy!

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