2022/11/14

Hyper Island Singapore
大学院生

国際関係学科/2003年

2022/11/10 時点

プロフィール

2003年国際関係学科卒業後、日本赤十字社に入社。国際部にて4年間、国際会議関連業務などを担当後、4年弱、近衞忠煇社長(当時)秘書。2011年長女を出産。2014年夫の大学院留学に伴い渡米、2年間アメリカ赤十字社で活動。2016年に帰国、外務省に勤務。ユネスコ関連業務を担当後、NGOを支援する部署でODAに携わった。2019年夫の海外赴任に伴い渡比。2021年マニラで長男を出産、大学院入学。現在は修士論文に取り組みながら認定NPO法人アクセスのフェアトレード事業を支援している。https://access-jp.org/ft


メッセージ

人生は、思うようにいくことばかりではありません。私から、学生の皆さんにお伝えしたいメッセージは、ただ一つ。物事が思うようにいかなくても、それは自分を成長させる糧となる、ということです。ピンチはチャンス!

私はこれまで、夫の海外駐在に伴い2回仕事を辞めました。1回目は渡米前、2回目は渡比前。国際協力に携わりたいという想いから新卒で日本赤十字社に入社し、赤十字理念の下、世界の仲間と心は一つだと体感した20代。仕事では何度も悔し泣きをしましたが、感動で鳥肌が立つ瞬間も多くありました。帰国後は日本赤十字社への再就職が叶わず、就職活動をして外務省に入省しました。結果的に、新しい上司や同僚から多くを学び、国の立場からNGOを支援することで視野が広がりました。

世の中には、自分ではどうにもならないことがあります。私の場合は、退職以外にも、二度の流産、最近ではコロナ禍での行動制限、大学も第一志望校に落ちています。今振り返ると、津田塾に入学したお陰で一生の友達や夫と出会いましたし、悲しい出来事はそれぞれ意味があったと思えます。思い通りにいかない時に大事なのは、自分ができることに集中すること。他人の気持ちや行動は変えられませんが、自分の心の持ち方や行動は変えられます。「できるかできないかではない。したいかしたくないかである。」赤十字の先輩の言葉です。主体的に行動している時はすべてが学びとなりチャンスに繋がることを身をもって知りました。

私が今住んでいるフィリピンでは、貧富の差が非常に大きく、先日NGOスタッフと一緒に訪問した都市のスラム街ではゴミから売れるものを探す人を沢山見ました。比政府や現状は変えられませんが、自分にできることとして同NGOのフェアトレード事業を支援しています。手作りカードは、受け取る人に喜んでもらうだけでなく、現地の雇用を創り出しています。大学院修了後は復職し、仕事を通じて社会課題の解決や人の心が温かくなるようなことに貢献したいと考えています。

VUCAの時代、正解は一つではないし、そもそも正解がない、という中で、生涯学び、考え、子どもと一緒にワクワクしていたいと思っています。自分の価値軸を形成し、その後の人生を豊かにしてくれた津田塾大学に感謝しています。

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