2020/05/07

株式会社プレマ
代表取締役

英文学科/2002年

2020/01/31 時点

プロフィール

2002年3月英文学科卒業後、東京大学大学院農学生命科学研究科農学国際専攻環境経済学研究室にてインドの有機農業を研究。農学修士。自然食品小売業に入社し、商品部にてバイヤー兼商品開発担当を経験。オーガニック原料や伝統製法にこだわったナチュラルでヘルシーな健康食品の仕入れと商品開発、マーケティング、プロモーションを行う。
退社後、アメリカ、ヨーロッパ、アジアなど各国の食文化と健康食理論を独自に研究し、心と体を癒す食事=ヒーリングフードをコンセプトに、健康と美容に導く食事法の執筆や講演活動を開始。2013年一般社団法人日本ヒーリングフード協会を設立。2015年、有機野菜の生産法人、株式会社プレマ代表取締役社長に就任。2児の母親であり、ワークライフバランスのあり方を追求しながら、有機農園の経営と食育活動に奮闘中。
株式会社プレマhttp://www.premafoods.com/
一般社団法人日本ヒーリングフード協会http://healingfoods.jp/


メッセージ

私は現在、経営者であり、時に食育の講師や健康カウンセラーでもある2児の母親です。いろいろな自分がいて、学生の頃には全く想像していなかった状態なのですが、振り返ってみると津田塾大学の学生生活にその基礎工事が始まっていました。

高校までは地元の学校に通っていたため家族と暮らしていましたが、大学入学をきっかけに上京し、一人暮らしの経験と大学生活の中で、日々の食事で健康管理することの大切さや自然で育つ野菜の大切さに気付きました。心身の健康をサポートする食の研究と普及を自分のライフワークに設定したことが原点となって、今の仕事や活動をしています。

英語が好きで英文学科を選択した私は、英文学を学ぶ一方で、食の安全や環境問題に関心をもちました。食と農業に関する様々な書籍を読みあさり、自然食の料理を研究し、有機栽培の生産者の農場を訪ねる日々を送っていました。特に有機農業の世界に魅了され農学に専攻を変えて、大学院に進学。インドを調査地として現地の農場をインタビューしてまわりました。博士課程で研究者としての道に進むか悩みましたが、人々の健康を増進させ、環境問題の解決につながるサステナブルな食環境を作っていくために、食のビジネスに関わりたいと思うようになり、まずは有機食品を扱う食品会社に就職しました。消費者と生産者の間で食ビジネスの経験を積む中で、有機食品の市場を拡大するためには消費者教育が大切だと気づきます。消費者向けの情報発信を始め、執筆やセミナーを行うようになりました。大学で洋書を読むトレーニングをしていたので、洋書も参考文献にできたことは研究にプラスでしたし、ニューヨークでヘルスカウンセラーの資格を取る際も、英語の講義への抵抗がなかったことはありがたかったです。父が始めた農業法人を引き継ぎ、現在は有機農園を経営し、海外に輸出もしています。

研究者・OL・活動家・経営者としてその時々で変身(!?)しながら、ライフワークに邁進してきた私を理解してくれるパートナーと結婚し、子供も授かりました。子育てと仕事の両立に試行錯誤の毎日ですが、お互いに尊重し合って支え合いながらなんとか頑張れているのも、学生時代にジェンダー教育を受け、女性としての生き方を自分なりに考えた経験が大きいと思っています。

私にとっての大学生活は、人生の方向性を決める重要な期間でした。専門性を身につける勉強をしながら、たくさんの経験を通して自分のミッションを見つけ出せる貴重な期間だと思います。これから社会に飛び立つ若い方々には、ぜひ津田塾の学生生活で、よく学び、とことん自分と向き合って、その経験を糧に自分らしく社会で活躍していただきたいです。津田塾マインドを胸に、私もこれからもチャレンジしていきます。

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