2020/05/07

ジャーナリスト 福島敦子事務所
代表

英文学科/1984年

2019/11/24 時点

プロフィール

1984年英文学科卒。中部日本放送を経て、1988年に独立。NHK、TBSなどで報道番組のキャスターを担当。テレビ東京の経済番組や週刊誌「サンデー毎日」での連載対談をはじめ、日本経済新聞、経済誌など、これまでに700人を超える経営者を取材。経営をはじめ、環境、コミュニケーション、ダイバーシティ、女性の活躍、農業・食などをテーマとした講演やフォーラムでも活躍。上場企業の社外取締役や経営アドバイザーも務める。島根大学経営協議会委員。文部科学省や農林水産省の有識者会議の委員など、公職も務める。1997年にワインアドバイザーの資格を取得。食やワインの魅力を伝える活動にも取り組んでいる。主な著書に『ききわけの悪い経営者が成功する』『それでもあきらめない経営』『愛が企業を繁栄させる~ビジョナリーな経営者の共通原理~』『就職・無職・転職』『これが美味しい!世界のワイン』など。


メッセージ

学生時代から、将来はマスコミの世界で仕事をしたいと考えていました。社会が抱える様々な課題を自分自身で取材し、自分の言葉で伝えたいと放送局の採用試験に臨み、名古屋の中部日本放送にアナウンサー職で入社しました。そこでニュース番組・情報番組のキャスターなど、幅広い仕事を経験させてもらい、やりがいと仕事を通じて自分が成長できる充実感を感じる日々を送っていましたが、大きな壁がひとつありました。当時は働く女性のハンディが非常に大きく、女性アナウンサーは終身雇用でなく、一年ごとの契約制という雇用形態だったのです。他の多くの放送局も似た状況。女性のキャリアは評価されず、若い時に番組に華を添えてくれればいいというのが組織の考えでした。

先輩が一人、また一人と会社を去っていく中で、私自身は仕事をずっと続けていきたいとの思いが強かったので、独立して、東京を拠点にフリーでやっていこうと決意しました。その後、番組のオーディションを受けるようになり、幸運なことに、NHKの新しい夜のニュース番組のスポーツを担当するキャスターに合格し、3年で名古屋を離れ、新たな一歩を踏み出しました。

5年間、NHKで仕事をし、その後、TBSやテレビ東京などで様々な番組を担当したのですが、大きな転機となったのが、週刊誌での企業トップとの連載対談でした。その仕事を通じて、経済や経営の面白さに目覚め、この分野に仕事をシフトしていきました。経済番組や、経営をテーマとした講演やフォーラム。そして企業や経営者への取材体験を生かし、現在は企業の社外取締役や経営アドバイザーなど、実際の経営に携わる仕事もさせてもらっています。

あらためてこれまでの自分の道のりを振り返ると、津田塾で共に学んだ仲間たちの存在が大きかったと感じています。多くの女性たちが、卒業後、仕事を通じて自分を成長させたい、自分自身の足でしっかり立って、社会で役割を果たしていきたいという高い志を持っていて、そうした仲間たちの刺激をいつも受けていたと思います。また、女子大という環境の中で、男性に遠慮することなく、女性たちが積極的に発言し、行動する主体性を身につけられたことは貴重な財産だと感じています。

時代は大きく変わりましたが、まだまだ女性たちが直面する課題は少なくありません。またフリーで仕事を長く続けていくことも容易ではありません。それでも学生時代の気持ちを忘れず、自分自身を信じて努力を続け、自分のやりたいことに怯まず、チャレンジを続けていきたいと思っています。

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