2022/08/16

日本放送協会
技術局 職員

理学研究科情報科学専攻/2015年

2020/02/13 時点

プロフィール

2013年に情報科学科を卒業後、大学院に進学し、理学研究科情報科学を専攻した。大学院を修了した2015年、日本放送協会に技術職員として入局する。初任は長野放送局・技術部に配属され、新人の時は放送の送出業務、局内設備の更新工事や双方向データサービスなど様々な業務を担当した。長野局3年間勤務の後、2018年に東京・渋谷の放送センター・放送技術局に異動して報道番組やスポーツ番組を担当する中継部に配属される。中継部では緊急報道と呼ばれるニュース関連の中継や静止衛星を使用した中継車の整備・電波監理に加え、8Kスポーツ中継のカメラマンを担当している。


メッセージ

大学院卒業後は、人の生活に密着した仕事に魅力を感じてテレビ局へ就職しました。現在の部署では、事件・事故、災害の現場や、スポーツの試合会場から、今この瞬間に起こっている出来事をカメラマン、あるいは技術者として生中継で伝えるのが主な業務です。

災害の状況をいち早く伝える報道の仕事は、被害の拡大を防いだり、避難を促したりするなど、人の命を守る仕事だと思っています。緊急時の報道に備えて、普段から現場と放送センターを生中継で結ぶ伝送機材の整備や、より効率の良い伝送方法の開発などをしています。

専攻した情報科学とは全く違う分野の仕事をしていることに、大学時代の友人からびっくりされることがあります。というのも、学部時代の私はプログラミングに熱中していたからです。プログラムの変更を行うとリアクションがすぐに返ってくるのが手ごたえとなり、自分の手を動かすのが面白くなってどんどんのめり込んでいました。

そんな私が、スキルに縛られなくてもいい、興味がある仕事に情報科学の知識を武器に挑んでみようと考えることができたのは、情報科学科・理学研究科の研究文化が大きな要因だと思います。私が所属していた研究室には、様々な研究を行う学生が集まっていました。英語教育をIT技術でサポートする研究を行う人、音声認識による解析で伝統芸能の特殊な音楽技能の継承を図る研究を行う人。各々のアイディアを形にするために情報科学を利用する環境がありました。

近年、放送業界では、インターネット経由の映像伝送方法を多く取り入れています。大量な機材を持ち込むことなく中継を行うことが出来るため、ビルが密集する入り組んだ現場や、少人数で素早く中継を行いたい時などに効果を上げています。IT技術の発展と共に、専攻分野の知識が役に立つ場面が多くなっている実感があります。

武器を磨きつつ、少しでも早くみなさんに情報を伝えられるよう、日々画面の向こう側で奮闘しています。

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